ディスカッショングループのモデレーションの為に
--経験共有の為のManual/Faq--

last update:2/12,2003
慶応義塾大学院 政策・メディア研究科後期博士課程
吉田悠樹彦:dance-rgモデレータ
Profile

はじめに

現在世界規模で電子コミュニュティが電子メディア上に構築されだしています。その中で様々な方法論、知恵を人々は生み出してきました。例えばオンライン上で良く質疑される問題についてはFAQ(Frequently Asked Questions)という形で質疑応答をまとめたテクストをリリースしてきました。またオンライン上でのフレーミングを防止するためのコミュニュケーションの取り方のマニュアル、顔文字や様々な記号を暗黙の事項として発案するにいたりました。
私は2000年1月より次のディスカッショングループのモデレータとして活動を行っています。現在電子コミュニュティを用いたコミュニュティベースでの研究活動、創作活動が当たり前になっている中で、ディスカッショングループのモデレーションは基礎的な技術です。しかしそこにおいては相互の信頼性、プラヴァシーの保護、著作権など多くの現実社会のルールが存在し、かつての電子ネットワークのフォーラムなどの技術のみではおいつかなくなっていることも事実です。
近年では2channelの動向が世間で取りざたされていますが、古典的な事件としてはniftyserveの現代思想フォーラムでの訴訟問題がありました。この時代は訴訟はほとんどありませんでした。近年では「出会い系サイト」の問題、お送の掲示板での問題などから社会の情報化の諸相をみることが出来ます。
いろいろ調べていく内にディスカッショングループに関するマニュアル自体が存在しないという事に気がつきました。そこでここにマニュアルを作成します。

名モデレータ

当初モデレータは通信費の補助程度の報酬でボランタリーなものでした。(現在ではネットワーク・ガヴァナンスにおけるボランティアといったところになっています。)しかし金額は公開されていません。
かつてniftyserveがオンラインソフトやゲームの一大配信地だった頃に、自作のアプリケーションを売りもうけたシスオペはシスオペはお金を稼いだようです。ここではいわゆる有名なモデレータについて紹介します。
以上は国内の例ですが、国外の著名サイトWELL/Whole Earth eLectonic Linkなどで1980年代にモデレータを勤めた人物にはプログラマーのみならず、様々な領域でのアーティストや作家、編集者、がいました。Howard Rheingoldなどはその1人です。彼はMindStromといったブレインストーミングの為のサイトをコミュニュティウェアの上で展開しています。

コミュニュケーション・スキル

その「場」の雰囲気といえばそれだけの事かもしれませんが、いわゆる名モデレータの中にはうまく場を切盛する人がいます。
身近なコミュニュティの場合、電子ネットワーク上でのトラブルは会って解決するということが1つの有益な方法です。

タイムラグ

ネットワーク上では時間のスピードが非常に速く流れています。また情報発信も速いスピードの中で行われています。メールなどの返事が来ない場合相手の状況がわからない事もあるので十分時間を取りましょう。

編集

電子ネットワーク上でのコミュニュティのモデレーションは編集者の「編集」に近い技術だと指摘をする人もいます。

何を電子化すれば有益か感覚を持つこと

電子ネットワーク上の小さな情報が多くの人を助けることが多いです。何が多く人を助ける情報か感覚を持つことが大切です。

コミュニュケーションの取り方

多くの場で電話・ファックス・メールなど多くの媒体を利用して現代人は仕事や生活をしています。目的はコミュニュケーションが取れることです。媒体にこだわる・とらわれることなく目的を達成することが重要です。

著作権

最近では掲示板の書き込みにも著作権があるということになりました。

公平さ

モデレータは広く多くの人々と接します。いわゆるシステム管理者(root)と同様に公平に多くの人に接することが重要になります。故に現実社会でのコミュニュケーション能力も高い方が望ましいです。

プライヴァシー

承認について

使用するソフトウェアによっては投稿にモデレータの承認の機能があったりします。そういったものを利用するのも安全なコミュニュケーションにとって必要です。

使用するソフトウェア/フリーウェア/コミュニュティーウェア

最近では広告などが入る形で無料でサービスを受けることが可能になっています。自分の目的にあったサービスを利用してください。
freemlなど数多くのserviceが存在しています。
私はegroupsを利用しています。この会社はアメリカで10代にベンチャーキャピタルを起こし成功した学生によって起こされました。
かつては自分でserverを管理するしか方法はありませんでした。しかし広告が入ることによりMailServerのみならずドメインまで無料で管理できるようになってきています。

リンク集

niftyserveでの名誉毀損訴訟や2channelの問題は広くネットワークで仕事をする人たちにとっては大きな関心を持たせる問題です。

最後に

現在では政治的な要因からサイバーテロやハッキングが行われる時代になりました。皆さんがネットワークを社会的に利用できることを祈っています。
現在今なお電子メディア上は文字ベースのコミュニュケーションが多いですが非文字ベースのコミュニュケーションが増えることも祈っています。

[謝辞]

このページを作成するにあたりアドバイスをいただいた工藤浩さんに深く感謝します。

Yukihiko YOSHIDA(English)/吉田悠樹彦(Japanese)
Graduate School for Media and Governance,Keio University
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