ダンサー・舞踊学研究者の為の留学情報
はじめに
情報化とグローバリゼーションが進む現在、かつて簡単に国境を超えられるにも関わらず、ダンサーにとっての留学情報は非常に乏しい状態にあります。
現実に実演家の生活は本当に厳しいです。稼ぎは少なく、自分の稽古の為に持ち出しは増え、バイトバイトの毎日になります。
実演家の間では業界が様式化することで、文化庁の派遣のみが知られ、コンクールの成果や色々な賞という業績とセットの状態にあります。日本の舞踊家の比較的上の世代の間では、自分で調べるということが当然でした。そのため後輩たちにはあまり教えないというのが慣習です。その良い側面もありますが、悪い側面としては情報へのアクセスの仕方がクローズドになってしまう、業績のみを目的とする・留学のみを目的とする作品を実演家が創っていく弊害がおきています。また情報が生命線に関わるためダンサーの間で口伝で伝えられるため不確かな情報が多いという弊害も起きています。一方アメリカでは自分で調べることも重要な事ですが、オープンな情報はオープンになっています。
このページでは奨学金へのアクセスの仕方と主要な奨学金についてリンクをしていきます。皆様からの情報提供もお待ちしております。
アクセスの仕方
行きたい国、大学、施設が決まったらその国大使館かその国の文化会館に問い合わせて見てください。レファレンスデスクで顔を覚えられるぐらい、質問をしていくことが大切です。通常行き先をターゲットにして奨学金を探す方法と、奨学金から行き先を逆に決めていく方法があります。
例:
ラバン関連であれば:
アメリカ:下にあるフルブライト以外にJUSECという団体が情報提供をしています。大使館などに問い合わせてみてください。
イギリス:ブリティッシュ・カウンシル(2Fにラバンセンターのみならずいろいろな舞踊学科のファイルがあります。奨学金も探してみてください。)
ドイツ:ゲーテ・インスティチュートにあるDAAD資料があるはずです。
フランス:日仏会館をあたってみてください。
主な奨学金
- 文化庁派遣
芸団協のページに情報が掲載されます。
- フルブライト財団
厚木凡人はフルブライトでアメリカに渡りました。
- ロータリー財団
各地区のロータリークラブにアクセスしてみてください。
- セゾン文化財団
セゾン文化財団のページに情報が掲載されます。
- 統括的に多くの情報が掲載される場としては:
芸団協のページに情報が掲載されます。
- 浜松町ABCホール2Fにダンス関連の留学情報がまとまっているスペースがあるようです。
- アメリカ:下にあるフルブライト以外にJUSECという団体が情報提供をしています。大使館などに問い合わせてみてください。
- イギリス:ブリティッシュ・カウンシル(2Fにラバンセンターのみならずいろいろな舞踊学科のファイルがあります。奨学金も探してみてください。)
- ドイツ:ゲーテ・インスティチュートにあるDAAD資料があるはずです。
- フランス:日仏会館をあたってみてください。
- 欧米に限らず主要な国の大使館に連絡を取りそこで調べることが重要です。
書籍
1994年の段階ですが雑誌ダンスワークの「Dance Research Tokyo-4 世界の舞踊教育特集」があります。これは留学関係について良くまとまった資料です。欧米各国についてまとまっています。詳しくはダンスワーク編集長の長谷川六先生が主催されるPASまで問い合わせてみてください。在庫があれば購入できます。。
PAS ダンスの学校
コンクール
日本に紹介されていないだけでアメリカ、ヨーロッパには多くのコンクールや助成金が存在するようです。ヨーロッパのコンクールに応募してそこでやっていくということも可能な様で、日本でコンクールをやっている実演家にとって意外な抜け道になる様です。各国大使館文化部に問い合わせると良いです。
国際組織/財団
演劇、ダンスに関する国際組織の中には留学のためのプログラムを内部に持っている場所もあるようです。そういう組織を通じて入っていくことも可能なようです。
新しい流れ
日本では実演家のプロのライセンスがないため、久しくコンクールを取らないと在外研修にでれないという状態にありました。最近ではコンテンポラリー系を中心にコンクールをとらなくても留学に通る場合も増えてきています。
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Yukihiko YOSHIDA(English)/吉田悠樹彦(Japanese)
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